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市松模様

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市松模様って言葉知ってますよね?
デザイナーなら嫌でも知ってる、いや、見たことがあると思います。
そんな市松模様について今回はお話したいと思います。

市松模様ってなあに?

市松模様とは格子模様の一種で、二色の正方形(または長方形)を交互に配した模様です。英語ではチェック(チェッカー)と言います。

この名前の由来は、江戸時代の歌舞伎役者、初代佐野川市松が江戸・中村座での舞台「心中万年草(高野山心中)」で小姓・粂之助に扮した際、白と紺の正方形を交互に配した袴を履いたことから人気を博し、市松はその後もこの模様を愛用して奥村政信・鳥居清重・石川豊信などがその姿を描いたことから着物の柄として流行した。市松の愛用した模様は当初は古くからの慣わしに従って石畳と称されたが、後に「市松模様」「市松格子」「元禄模様」などと呼ばれるようになったらしいです(wikiより)。

お風呂やトイレのタイル、レースなどで使われるフラッグ、琉球畳、ファッションなら生地のパターン、などなど幅広く使用されているので、老若男女問わず、見たことがない人はいないと思います。すこし前ですが、auから発売されていたau design projectのINFOBARなんかのキートップにも使われていましたね。au design projectといえばフォントをパクったPENCKってどうなったんでしょうか。って、今調べたら10年前の事件なんですね…時が経つのは早いもので、もう俺も30代後半か…。小学校のころ思い描いていた30代はどこいったんすか先輩…。

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デザイナーに身近な市松模様?

話を戻します。
webやグラフィックのデザイナーが避けて通れない市松模様といえば…
そうです、Photoshopですね!
あなたの目の前にあるそれですよ、そのソフト!
新規ファイルを作成し、背景を透明にしてください!それそれ!

でもこれって透明ですという刷り込みがあるだけで、
一般の人が見ても透明に見えないですよね。
というか、なんでこの市松模様(チェック柄)にしたんでしょうか?

その答えは、バイオロジーにあるらしいです。
もともとバイオロジーの分野では「透明なガラスの下に白黒のチェッカーボードを置いて物を置く」という表現があり、長い間「透明」を表現するためにチェッカーボードが用いられていたそうです。
そこからヒントを得て、Photoshopの「透明」は市松模様で表されていますが、白と黒では目がチラチラしたため、見た目の優しさを重視して黒をグレーにしたのだとか。歴史をたどると、レイヤー機能はAdobe Photoshop 3.0のために開発したもので、最初のバージョンでは透明も「白」で表していたが「白と透明は違う」ことをどうしても表現したくて、この透明レイヤーを作ったそうです。
さらにPhotoshopの「白とグレーの市松模様」には、「透明を表す」以外にもう一つ大きな役割があります。それは、画像を拡大したときに格子の大きさが変わらないということ。格子を常に同じ大きさで固定することで「画像の一部とは違う」ことをユーザーが認識しやすくしています(nlabより)。

スケスケでまるみえじゃないですか! 人によっては透明に見えるドレスを作ってみた
↑デザイナーだけが透明に見えるドレスらしいです。こういう考えは嫌いじゃない、いや馬鹿っぽいところがむしろ好きです。透明には見えませんが。

天才の発想 水しぶきでスケスケな最高のTシャツ、ヴィレッジヴァンガードから発売
↑こっちの方が断然透明に見える。いやこれは主旨が変わっとるね。ええ、趣味だけで話してます。

結論としては、人間はモロ見えよりも、見えているのか見えていないのか分からない絶妙な方に目を奪われるってことですね。あれ?違うか。